多くの方が実現出来ていない理想の暮らし 

土地を探し始める前には必ず資金計画を行い、そもそも、その土地を買っていいものなのかどうなのかを、自分自身が知っておくようにしないといけないわけですが、しかし、もし買っても大丈夫だという結論に至り購入したとしても、果たして本当に暮らしやすい家が出来上がるのでしょうか?

こんにちは。

Simple Takasaki Studio 中村伸司 です。

例えば、日当たりが良い土地の多くは、道路が南に接している土地は、以下のような問題が発生しやすくなるというリスクも持ちあわせていたりします。

□CASE 1:丸見え

せっかく日当たりの良い土地を買ったんですから、南には大きな窓をつくりたいもんですよね?しかし、そうなると道路から丸見えになってしまうので、やたらと視線が気になってしまい、レースカーテンをずっと閉めっぱなしになってしまいます。

□CASE 2:風が通らない

丸見えを防ぐためカーテンを閉めっぱなしにしていると、一切風を家の中に入れられません。

ここ最近、地域や季節ごとに変化する風の流れる方向まで計算したパッシブ設計を提案される会社がちょくちょくありますが、そもそも窓が開けられないのでは、これも絵に描いた餅でしかありません。

□CASE 3:眩しすぎてテレビが見にくい

南から射し込んでくる日は、想像以上にキツいものです。『窓から射し込む日で日光浴を楽しみながらリビングでのんびり過ごす・・』そう出来れば、これほど最高なことはありませんが、現実はそのような暮らしを送ることは一切ないでしょうし、日が反射して眩しすぎてテレビが見にくくなってしまうことから、結局はカーテンをずっと閉めて過ごすことになります。

□CASE 4:ウッドデッキを全く使わない

日当たりが良い土地で、日当たりの良いリビング、そして、リビングの向こうにはウッドデッキをつくり、そこでバーベキューを楽しむ・・これは多くの方が想像する理想の家像だと思いますが、丸見えのリビングの外にある丸見えのウッドデッキで、ご近所さんに見られながらバーベキューなんてするでしょうか?

その上、無垢材じゃなく、アルミや樹脂などの素材でつくってしまった時には、夏はやけどするぐらい熱くなるし、冬は一瞬で全身が凍るぐらい冷たくなってしまいます。

□CASE 5:生活感丸出し

日当たりがいいと、2階の南一面に大きなベランダをつくります。ここに洗濯物や布団も干すと生活感が丸出しになってしまうし、こういった家は、家族構成や間取りが一目見ただけで分かってしまうことから、プライバシー性に加えて防犯性までも低い家になってしまいます。

いかがですか? たとえ日当たりが良い土地を買ったからと言っても、決して全ての家が、明るくて、風通しが良くて、暮らしやすい家になるとは限りません。悲しいようですが、これが現実です。

ですから、土地探しや家づくりにおいては、世間の常識にとらわれ過ぎず、また偏見に耳を傾け過ぎず、柔軟に物事を考えられるようになっていただければと思います。

それでは、、、