例えば、夫婦共働きで(分かりやすくボーナスなしで仮定します)夫の収入が総支給額で月30万円、妻の収入が総支給額で月20万円の家庭があったとしたら、夫の手取りは約24万円、妻の手取りは約16万円の、合計40万円ぐらいの世帯手取り収入になると思いますが、このご家庭が家を建てるとしたら、果たして毎月の返済額はどれくらいが適当なのでしょうか?
おはようございます。
Simple Takasaki Studio 中村伸司です。
一般的に、このぐらいの収入のご家族が家を建てるとしたら、“手取り金額の25%ぐらいまでは大丈夫ですよ!”というアドバイスを住宅会社から受けることが多々あるのですが、もしそうだとしたら、このご家庭は10万円までは住宅ローンの返済に充てても大丈夫だということになります。
ですが、果たして本当に大丈夫なのでしょうか?
では、このご家庭のお子さんが2人で、どちらも保育園に通っているとして、そして現状賃貸アパートを借りているとして、ざっくりと家計の状況についてシュミレーションしてみましょう。(参考程度なのであくまでざっくりです)
●家賃…7万円(共益費・駐車場代含む) ●食費…5万円(外食は週に1回程度・夫婦はお弁当持参) ●生活用品費…3万円(衣料品・靴・学校用品・生活雑貨など) ●保育料…6万円(子供2人分) ●携帯代…1.5万円(2人分) ●インターネット代・CATV代・(固定電話代)・(新聞代)…1万円 ●ガソリン代…2万円(2人分) ●生命保険料…3万円(生保2人分&学資2人分) ●車の任意保険…1万円(2人分) ●光熱費(電気・ガス・水道)…2万円 ●小遣い…3万円(夫婦合わせて) ●車のローン…2.5万円 ●車検…月1万円(2台所有で月割りで考えた場合) ●貯金…2万円(うち1万円は旅行などに使用)
おそらくほとんどの方が、当たらずともそう遠からずといったところではないでしょうか?
となると、果たして10万円なんて金額を払っていけるでしょうか?それどころか8万円だったとしても、ずいぶんとキツいと思いませんか?
この場合、収入も増えないし、支出の中身も変わらないとすれば、おそらく住宅ローンの返済金額は、7万円までが妥当ということになります。
家を建てるとアパートの時には不要だった固定資産税や将来的なメンテ用の積立金費用などが必要になってきます。となると、貯金に回していた2万円がこれらにスライドするような格好となり、そうなれば一切貯金できないという状況になってしまいます。
建ててしまった後でこんな現実に直面し、初めて気が付くといったことにならないためにも、資金計画をしっかりすることと、それに際して家計の収支の状況をある程度具体的に把握しておくことが大切になってきます。
家づくりで失敗しないためにも、周囲からの平均的な話や一般論に自分を当てはめて考えるのではなく、生命保険同様、オーダーメイドでご自身の予算づくりと、その予算の中で実現できる家づくりをしていただければと思います。
それでは、、、