年収の6倍の予算は本当に無理のない予算なのか?

先日の新聞記事に、世帯収入を1人でまかなう場合、年収の6倍までが無理なく購入出来る価格とされている記事が掲載されていました。

こんにちは。

Simple Takasaki Studio 中村伸司 です。

ここでは自己資金の有無に関係なく、ローンとして年収の6倍を借りた場合どうなるのか?ということについて考えてみたいと思います。

例えば、あなたの年収が450万円だと仮定したら、450万円×6=2700万円を銀行から借入するということですね。この場合、毎月の返済金額は、フラット35を35年返済で借りた場合、当初10年間の返済金額が73,726円で、11年目以降の返済金額が76,438円ということになります。

そして、これに加えて、フラット35では団体信用生命保険に加入する場合、別途で毎年1回保険料を支払わなければいけないし(初年度の目安が96,660円で毎年少しずつ安くなっていきます)、家を持った以上、固定資産税も毎年1回支払わなければいけません。(当初3年間(長期優良住宅は5年間)が6万円前後で、その後は倍ぐらいになります)

さらに、将来のメンテナンス費用として、毎月1万円ぐらいの貯金もしていきたいところです。

続いて450万円の年収を手取りで考えてみるとどうでしょう。ボーナスが1ヶ月分あるとした場合、毎月の手取金額(所得税、住民税、社会保険を差し引かれた金額)は約27〜8万円ぐらいになってくると思いますが、ボーナスで固定資産税や団体信用生命保険、自動車税、車の任意保険料、車検費用といった一括で必要になる費用をまかなうとして、このローンを借りた場合の家計状況はどうなるでしょうか?

まず、27〜8万円からローン金額を差し引くと20万円前後になりますよね。そして、そこから電気代、水道代、食費(外食含む)、雑費(衣類、日用品、散髪など)、交際費(こづかい)、ガソリン代、生命保険料(学資保険含む)、携帯電話費用、学校費用、習い事費用などを差し引いてみてください。

この感じだと貯金はおろか、とてもじゃないけどメンテナンス費用すら貯めていくのは難しい・・って感じじゃありませんか?

他方、もしあなたに自己資金として入れられるお金がなく、この予算で土地を買って家を建てると考えた場合、果たしてどうなるでしょうか?

人気エリアで土地を買うとなればそのほとんどが土地取得費用だけであっさり1000万円を超え、2700万円の総費用は予算的にかなり厳しくなってきます。

それ以外にも住宅ローン経費や火災保険、登記代といった諸経費もかかってくることになりますし、家電や家具の購入費用や地盤改良費用なども考慮すれば、別途経費だけでも200万円ぐらいは必要になってくるので、そう考えると、外構工事も含めた家そのものに最大で1500万円までしかかけれられないということになってしまいます。

以上を踏まえると、家づくりはしっかり予算を考えてするべきであるし、無理のないローン金額にしておくべきであるということが言えます!まずは資金計画からしっかり行い、ご自身の予算とローン金額をしっかり把握するようにしていただければと思います。

それでは、、、

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