要望の優先順位をつけることの重要性

資金計画を後回しにした状態で家づくりを進めていくと、あなたが思い描く理想に近い住まいを建てることは出来ますが、ほぼ間違いなく、理想の予算をオーバーしてしまうことになります。

他方、家づくりを進めていく前に、しっかりと資金計画を行なった場合、それとは逆に、あなたが思い描く理想の予算を守りやすくはなるものの、理想の住まいの実現が少々難しくなってきます。

もし、あなたがなるべく予算を重視したい・・そう願うのであれば、あなたがお持ちになる要望に優先順位をつけることをオススメします。

こんにちは。

Simple Takasaki Studio 中村伸司です。

例えば、あなたが4人家族(子供が2人)で、年収が400万円だと仮定して、資金計画の結果、あなたが家そのものに費やすべき予算が、消費税も含めて1600万円になったとしてます。

そして、あなたが望む条件の中に、リビングは広め(18帖ぐらい)が良くて、子供部屋として6帖の部屋が2室欲しいという項目があったとします。

この場合、一般的には、この予算の中で、あなたがお持ちになる要望をなるべく叶えようとすると、子供部屋や寝室といった全ての個室を2階に配置するようになります。

しかしながら、このような設計を行なった場合、30坪前後の総二階建ての家になってくると思いますが、1階に18帖のリビングをとったとしたら、1階には3帖程度ののタタミコーナーぐらいは、収納を全くなくせば作ることは出来るかもしれないものの、基本的には、リビング以外の部屋を作ることは難しくなってきますし、1階に充分な収納が作れなくなってしまいます。

ここで弊社がオススメさせていただいているのが“平屋”です。まず、平屋にすることで階段を省くことが出来、2階に設置予定だったトイレや廊下も省くことが出来るようになり、これらを合わせただけでも、4坪前後の面積をカットすることが出来ます。

しかしながら、平屋にすれば坪単価が高くなることと、プライバシーと採光の確保のための工夫が必要になってくることからこれではまだ先程の予算の中では充分におさまりません。

ですから、ここからさらに、なにかをカットしていかなければいけません。と言っても、リビングを狭くしたりだとか、収納を減らすといったことは、暮らしやすさを低下させてしまうことになるので、決してオススメ出来ることではないので、弊社では、子供部屋を小さくさせていただく提案をよく行います。

なぜなら、現在では、家族みんなが寝る寸前までリビングで過ごしているというライフスタイルが主流となってきているからです。

各個室は、それ以外のスペースに比べると、広さを優先させる理由がそこまで高いわけではないですしね。

このようにした結果、しっかりと予算内で、リビングが広くて過ごしやすく、収納に困らず片付けやすく、非常に暮らしやすい理想に近い住まいを実現させていただくというわけです。

とはいえ、やはり予算を重視した場合、なんらかの形で要望を削っていただくことが出てくるかと思います。

ですから、もしそうなった時に、していいこととダメなことをハッキリさせていただけるよう、要望の優先順位をしっかりとつけていただければと思います。

それでは、、、